ボクはただただ歩いた。
目の前にある被写体を撮り続けた。
でもフィルムは限られているし、ほとんどをOKテイクで撮らなきゃいけない。
プレッシャーだ。
カメラマン? いつごろから自分は「カメラマン」になたのだろうか
「なんでも好きなもの撮ってこい、でもすべて使うからそのつもりで」
そうしてダーウィンへ降り立ち、数ヶ月の旅が始まった。
オーストラリア、ニュージーランド、フィジー。
そこには仕組まれたかのような、人との出会いに助けられ、風景を切り取った。
いまでは使わない、ニコンの銀塩カメラをにぎりしめ、知らない大地をとってまわった。
帰国後はなぜか風景というものに魅力をなくし、見えないもの、たとえば「音」などに再び惹かれるようになっていくのだった。
*
デジカメは楽だけど、昔のカメラはよかった、
「手」が「頭に描く写真」にあわせ、ズームと絞り、シャッタースピードを瞬時に
設定できたから。
はてさて、そんな手動のデジカメってあるのだろうか。
ニコンあたりで出てそうだが、高いのかな。
あの、機械式シャッターがおりる音も味があったのだった。
-----------------------------------------------------------------------
0 件のコメント:
コメントを投稿